熊野観心地獄十界曼荼羅
ボッティチエリ「地獄の見取り図」
天国と地獄は宗教や個人の死生観で大きな違いがあるようです
仏教、キリスト教、イスラム教など多くの宗教は大きくわけて天国と地獄が描かれているようです。天国と地獄の考え方は宗教や個人の死生観とも結びつきながら開きがありますね。
あなたの死生観はどのような死生観を持っていますか?
天国や地獄はあると思いますか?
西洋と日本の地獄は似通ったものがある
日本と西洋の地獄の考え方は違いがあるようですが、天国と地獄があるという考え方は良く似ていますね。
仏教<地獄への旅路>
仏教では死ぬと冥途に行き三途の川を渡り、真っ暗な道を800里、6日間歩き、7日目に秦広王の取り調べを受けます(初七日)。大王は秦広王も含めて10人いまてそれぞれ取り調べを受けていきます。良く知られる閻魔王は35日目(57日忌の王で悪行や罪が審理されます。49日目(77日忌)に泰山王の最終審判を受けて①天童(天国)②人間道③修羅道④畜生道⑤餓鬼道⑥地獄道のどこに行くかが決められるのです。
キリスト教<地獄図>
ダンテの記した「神曲」では地獄遍、煉獄遍、天国遍が書かれています。人が死ねばまず地獄に行き、煉獄、天国と登っていくものだとしています。
地獄は北半球にあり、冥界を流れる川はアロケンテ河で鬼が船を操って「火と氷のとこしえの闇に押し込めに来たのだ」といいます。暗黒の地獄の恐ろしい圏谷を歩きますが地の中心に魔王のルチフェロがいます。その魔王に出会い煉獄に行きます。
地獄を出た煉獄は南半球にあり浄罪界で島にそびえる山となっています。山の頂は天国に繋がっています。山に登るにつれて罪を悔いて浄化されていきます。
天国は天体が地球を中心として描かれていますが当時の宇宙観や教えなどが示されています。
天国と地獄の捉え方は宗教や個々人の宗教観や死生観などで変わるももですが、生きることの意味が問われているように思えます。
今日の時代、自殺件数の増加やいじめ自殺、銃の乱射事件などがあり、人の死や生きる尊厳に対して軽く見られている向きがあるのではないかと思うことがあります。生きることの意味や人の死に対しての考え方を地獄図を見て今一度考えてみることが必要かもしれませんね。
あの世はたしてあるのか?
知人が話していました。事故に合い生死の境目で病院で寝ていた時お花畑が見えたと言っていました。その時誰かが手を振りそっちに行くなと言ったのでこの世に戻ってきたと言っていましたが、果たしてあの世はあるのでしょうか?
宗教と歴史は興味深い
地獄図を通して宗教がたどった歴史なども見てみると興味深い内容に触れることができるかもしれませんね。私は作家のダン・ブラウンの小説を読み、「インフェルノ」を映画や小説で読みダンテの「神曲」を読みました。大変面白く興味深いものでしたね。特に「ダ・ビンチコード」はキリストの子孫が現在も生きているなどというドラマは面白いものでした。
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