<第一回>古典文学の薦めと豊な暮らし方・ウォールデン「森の生活」とガーデン

<古典文学を連載していきたく考えています。激動の時代と言われる現代で生きる知恵を引き出したいと思うのです>

 「ウォールデン・森の生活」

なぜ古典文学を読むのか?面白いと思います。古典文学は知識の宝庫かも知れません。古典と言われると古いと思われる方もあるとは思いますが、しかし、現代に役に立つ内容や新たな発見があり、何かを生み出すきっかけになるかもしれませんね。

「ウオールデン・森の生活」はヘンリー・デイビット・ソロー(1817年〜1862年)はマサチューセッツ州のコンコードの町で生まれ、1845年から二年二ヶ月自給自足生活を行いその時の暮らしと思索を書き上げています。

今日、ガーデニングや田舎での生活に憧れる人が多いと言われますが、そうした人は是非読まれることをお勧めします。

“<第一回>古典文学の薦めと豊な暮らし方・ウォールデン「森の生活」とガーデン” の続きを読む

源氏物語から現代を読み解く・少女

朝廷の官位

 公家文化

平安時代の身分制度

身分制度制定前の古代の大和朝廷では氏(うじ)、姓(かばね)の制度があり政権の貢献度などにより氏、姓が与えられていたようです。氏姓を持たないものは天皇と皇族そして奴婢のみが持たないことになります。現代でも「氏名」や「姓名」など通常使われていますが、この時代に生まれたものなのですね。

朝廷の官位はとはどのようなものだったのでしょうか。官位制度は中央集権により政権を維持するための統治制度で、中国の制度を真似て律令制度が作られたと言われます。604年に「冠位十二階」が制定され身分制度の基礎になるものだったと言われています。その制度が変遷しながら平安時代の官位制度となっています。現代も、主に国に貢献した政治家などに官位が与えられ、制度は一部引き継がれていますね。

平安時代の官位制度は、中国のような試験による官位取得ではなく、身分によって位が引き継がれる制度だったと言われます。つまり能力のあるなしに関わらず位が得られるものですから、政治が疲弊してくることになりますね。この制度などが原因となり、やがて公家社会から武家社会になっていきます。

平安時代の制度や風習を良く調べて見ますと現代でも引き継がれているものが沢山あるようです。食においても大饗の催しが開かれていましたが、現代の献立のもとになるものが作られていますね。

 大饗宴お膳

“源氏物語から現代を読み解く・少女” の続きを読む

源氏物語から現代を紐解く・朝顔

 朝顔

朝顔は中国からはいってきたもので、種が漢方薬とし用いられていたようです。現在も牽牛子(ケンゴシ)と言う名前で売られているようです。

現在は食用とされているものも当時は薬として用いられたものが多かったようです。現代では日常飲まれているお茶も薬として用いられていたと言われます。

源氏物語が書かれた時代は病気を治療するために加持祈祷だけでなく、食療法や漢方薬も使わ始めた時期で、日本最古の医学書と言われる「医心房(いしんぽう)」という医学書を丹波康頼が記しています。この丹波康頼の子孫は俳優の故・丹波哲郎氏です。丹波康頼の氏神は京都府福知山市の天照神社ですね。

“源氏物語から現代を紐解く・朝顔” の続きを読む

源氏物語から現代を紐解く・薄雲

 源氏物語絵巻

源氏物語は物語も関心が示されていますが、源氏物語絵巻も同等に関心を示されています。平安王朝の絵巻物ですね。

描かれたのは平安末期「隆能源氏(たかよしげんじ)」と言われ国宝に指定されています。当時の巻物は四大巻物と呼ばれる「伴大納言絵詞」「信貴山縁起絵巻」「鳥獣人物戯画」そして「源氏物語絵巻」です。

 伴大納言絵詞

 信貴山縁起絵巻

 鳥獣人物戯画

平安時代は貴族社会の中で後世に残るものが多く作られた時代ですね。

“源氏物語から現代を紐解く・薄雲” の続きを読む

源氏物語から現代を紐解く・松風

  日本庭園

源氏物語には庭の話が良くでてきますね。日本庭園には松の木はかかすことの出来ない樹木です。日本庭園と言うと松の木をイメージしてしまいますね。

平安時代には宗教と結びついた「浄土庭園」という極楽浄土と結びつき、現生に極楽浄土作り出すというような庭づくりが進められたと言われます。こうした中で時の貴族たちの死生観、宗教観とも結びつき日本文化は形づけられていったように思います。

常盤木(ときわぎ・常緑樹)は神が宿る木とされ中国の神仙思想とも結びつき、不老長寿とされ、現在でもおめでたい正月や結婚式などおめでたい時に「松、竹、梅」という言葉が幅広く使われていますね。料理の名前でも松、竹、梅、など料理の位づけがされ提供されているところもあり、松は位が高く位置づけされています。日本文化を語る時、松は欠かすことの出来ない存在でもありますね。

“源氏物語から現代を紐解く・松風” の続きを読む

源氏物語から現代を紐解く・絵合

 源氏物語絵巻物

源氏物語・絵合(えあわせ)あらすじ

前の帝の朱雀院は、故・六条御息所の娘の前斎宮のことが気にいっているのです。しかし、前斎宮を冷泉帝のいる屋敷に入内(にゅうだい・住まわせる)させる動きとなっています。

前斎宮にはしっかりとした後見人がいなくて源氏は親代わりとして世話をしています。前斎宮を宮廷に住まわせるとなると冷泉帝の后になることになり、帝の冷泉帝も前斎宮のことを気に入っているのです。源氏は前・帝の朱雀院の気持ちもあり、また我が子でもある冷泉帝の気持ちもあり、考えをめぐらしています。また、兄と弟の恋争いでもあるのです。

“源氏物語から現代を紐解く・絵合” の続きを読む

源氏物語から現代を紐解く・関屋

石山寺

*関谷は短い帳で、源氏の石山寺参拝の時に逢坂の関で空蝉(帚木)との再会の場面が描かれています。

 石山寺

石山寺は滋賀県大津市にある、東寺真言宗の寺です。開山は、持統天皇時代の689年、相模の国鎌倉に生まれた良弁と言われます。

母親が野良仕事をして、目を離したすきに鷲にさらわれ、奈良の二月堂の杉にひっかかっているのを助けられ、仏門にはいり華厳宗の奥義を学び、石山寺の建設をしたと言われます。実在した人物かは不明ですが、朝廷との関わりが深い寺には違いないでしょう。

“源氏物語から現代を紐解く・関屋” の続きを読む

源氏物語から現代を紐解く・蓬生

 

蓬(ヨモギ)は日本のいたるところに生えている雑草ですが、草餅に使われるものでもあります。平安時代は春の七草の母子草が使われ、節句に草の香りは邪気を払うとして餅に草を練り込み食べていたようです。信州では柔らかい蓬の茎を佃煮にして食べていたところもありましたね。

源氏物語の蓬生(よもぎう)は、末摘花の姫の屋敷が荒れて蓬がはびこって(草がにびている)いることからつけられたようです。

“源氏物語から現代を紐解く・蓬生” の続きを読む

源氏物語から現代を紐解く・澪標


 澪標(みおつくし)

日本書記に書かれている浪速碕(住吉)

澪標(みおつくし)は船の航路の杭の標識で、安全に運航するために必要なものです。

「戊牛年(つちのえのとし)の春二月(きさらぎ)の丁酉(ちょうのとり)の朔丁未(ついたちのとのひつじ)に、皇師遂(らいくさつ)に東にゆく。舳艫相接(ともへあひつ)げり。方(まさ)に浪速碕(なにわみさき)に到(いた)るときに、奔(はや)き潮(なみ)有りて太(はなは)だ急(はや)きに会(あ)ひぬ。因りて名けて浪速国(なみはやのくに)とす。」

「日本書記」に書かれている神武天皇の東征のところです。九州から瀬戸内海を東進し浪速につき勢力を拡大していく様子が書かれています。この地方で地盤を強め、奈良の飛鳥時代が作られていきます。

浪速の港は海運において重要な役割を果たし、遣唐使や遣隋使の派遣もこの港から出発していき重要な港となっていきます。海運を事故なく船が運航するための航路を示す杭の「澪標」です。

この地域は平安時代において、海運の安全祈願のため住吉神社が祀られ、源氏物語にも登場する重要な神社です。

“源氏物語から現代を紐解く・澪標” の続きを読む

源氏物語から現代を紐解く・明石

住吉大社

   住吉大社

住吉大社は海の神です。古事記など、神話に出てくる神社ですね。「水底に禊たまふ時になせる神」底津綿津見(そこつわたつみ)の神が海の神として生まれ、墨の江の三前の大神(住吉神社の祭神、大阪市・住吉大社、山口県下関市・住吉神社、福岡県博多・住吉神社)が生まれます。

禊(みそぎ)は穢れ(けがれ)は神道において、出産、葬儀、病気など色々なことが含まれていますが、穢れを清める(浄化)させるための行われるものです。文化人類学では世界的に禊、穢れという考え方があるようです。

“源氏物語から現代を紐解く・明石” の続きを読む